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2018.08.01

個別労働紛争の“種”は「いじめ・嫌がらせ」がトップ


個別労働紛争の“種”は「いじめ・嫌がらせ」がトップ

◆個別労働紛争解決制度とは
会社と労働者との間の労働条件や職場環境をめぐるトラブルを防止・解決する制度のひとつとして、「個別労働紛争解決制度」があります。この制度には3つの方法(①総合労働相談、②あっせん、③助言・指導)があります。
おおまかに言えば、①は労働局、労基署、街角に設置される総合労働相談コーナーで専門の相談員が相談を受け付けるもの、②は紛争調整委員会(労働局)のあっせん委員が間に入り解決を図るもの、③は労働局長が、紛争当事者に対して解決の方向性を示すものです。

◆最も多い内容は「いじめ・嫌がらせ」
このほど、厚生労働省から「平成29年度個別労働紛争解決制度の施行状況」が公表されました。その内容は、①②③のすべてで、職場の「いじめ・嫌がらせ」に関するものがトップとなっています。「いじめ・嫌がらせ」は、①総合労働相談では、6年連続でのトップとなっています。また、総合労働相談の件数は10年連続で100万件を突破しています。
なお、総合労働相談に持ち込まれた相談のうち、労働基準法等の違反の疑いのあるものが19万件ほどありましたが、これらは労働基準監督署等に取り次がれ、行政指導等が検討されることになりますので、“相談”という文字から受ける軽いイメージとは違った一面もあります。

◆「解雇」は半減、「雇止め」は微増
②あっせん、③助言・指導のいずれにおいても、「解雇」に関する内容は平成20年度とおよそ半数程度に減少しています。昨今の雇用状況が改善していることも影響しているのでしょうか。一方、「雇止め」は微増しており、今後注意が必要と思われます。

労使間のトラブルでは、セクハラ・パワハラ・モラハラ…等のハラスメントがキーワードとなっています。まだ、問題が表面化していなくても、ある日突然……となる可能性はあります。地震への備えと同じですが、事が起こる前の対策と起きてからの対応如何で、被るダメージ(企業イメージの低下、職場の士気低下etc)に大きな差が生まれます。